「データ・結果・考察・結論って何ですか?」

(登場人物)

A:指導教官

B:みちこちゃん

C:ChatGPT


ある日のこと。

B
「先生、論文ってどうやって書くんですか?」

A
「データを書いて、結果を書いて、考察を書いて、最後に結論を書くんです。」

B
「……。」

B
「いや、それは知っています。」

B
「その違いがわからないんです。」


私は59歳で博士課程に入りました。
(正確には5年前に入学したものの、
行方不明?になりようやく帰ってきたのがこの歳です。)
今さら論文の書き方を学んでいます。

学部では学科賞をもらえ、論文もよくできていると言われました。
でも修士では勢いで書きました。
とある先生に、「お前の論文はトラッシュ缶行きだ!」と言われました。

社会人になってからは約380件の経営支援をしてきました。
でも、
査読付き論文の書き方は誰も教えてくれませんでした。

 


そこで私は思いました。
「もう自分で考えよう。」


まず蛍光ペンを4本買いました。

  • データ。
  • 結果。
  • 考察。
  • 結論。

この4色で論文を塗り分けることにしました。


私の論文テーマは障害者就労継続支援B型事業所についてです。
データはすぐ塗れました。
帳簿を見ればわかる。

  • 給付費。
  • 生産活動収入。
  • 経費。
  • 工賃。

全部データ。
ここは順調でした。


次は結果。
これは比較でした。
某1事業所では……
某2事業所では……
ここまでは塗れました。


問題は考察でした。
考察を読んでいると、
一本の糸が出てきました。
「あ、この意味か。」

また一本。
「これも書きたい。」

さらに一本。
「先行研究ともつながる。」

気が付けば、考察から糸がうじゃうじゃ出てきました。


私は蛍光ペンを持ったまま固まりました。
「これは何色?」

  • データ?
  • 結果?
  • 考察?

色が塗れません。
考察爆発💥です。


慌てて
「じゃあ結果に戻そう!」
とすると、
今度は結果から糸が燃え始めました。
査読論文が燻っています。

もうこうなったら、
カツオでも炙ろうかな。
そんな気分でした。


さらに困ったことが起きます。

  • 考察へ送る。
  • 結果へ送る。
  • データへ戻す。

そうしているうちに、
データが減っていく。
結果も減っていく。

「こんなんで分析したって言えるの?」
私は本気で思いました。
論文が、
まるでリンゴです。
真ん中だけ大きい。
上下がない。


そこでC(ChatGPT)が言いました。

C
「ちょっと待ってください。」
「帳簿を見ればわかることは?」

B
「データ。」

「比較して見えることは?」
B
「結果。」

「意味を考えているのは?」
B
「考察。」

 

「研究課題への答えは?」
B
「結論。」

C
「では、一つずつ戻しましょう。」


一本。
一本。
一本。
糸を戻しました。

すると、
リンゴだった論文が、
少しずつナスになってきました。
まだ立派なナスではありません。

でも、
少なくとも、
転がるリンゴではなくなりました。


私は今回初めて知りました。
論文は、
文章を書く作業ではありません。

査読付き論文

文章を置く場所を決める作業

だったのです。


そして、私はもう一つ知りました。
査読付き論文とは、
「正しい答えを書くこと」
ではありません。

  • 考察へ送る。
  • 結果へ送る。
  • データへ戻す。

それぞれを、
ちゃんとした場所へ置いていくこと。
それが論文なのだと、
今回の査読で初めて体験しました。
あ、その前に、データの前に
研究目的と先行研究もあるのでお楽しみに!!


次の査読では、
また爆発すると思います。
そのときは、
またこのシリーズでご報告します。


ちなみに、この原稿は、まだ査読へ投稿したわけではありません。
その前に、もう一つ大きな関門があります。
指導教官です✨

私は毎回、
三途の川を渡る気持ち
で原稿を提出しています。

「ここまで頑張って書いた。」
「もうこれ以上直せない。」
そう思って提出します。

そして数日後、
真っ赤になって帰ってくることがあります。
あるいは、
「全部書き直しましょう。」
そんな一言で終わることもあります。

だから今の私は、
査読の心配より、
まず指導教官へ原稿を提出する方が緊張します。
この文章を書いている今も、
まだ査読には出ていません。
まずは三途の川を渡ってきます。

その結果は……
また次回、このシリーズでご報告します。