私はなぜ構造を見るのか
- 「売上が下がりました。」
- 「利益が残りません。」
- 「人が辞めてしまいました。」
私は経営相談で、このようなお話をよくお聞きします。
もちろん、どれも大切な問題です。
でも私は、その言葉を聞いた瞬間に
「こうすれば解決しますよ。」
とは言いません。
最初に考えるのは、
「なぜそうなったのだろう。」
ということです。
実は私は、子どもの頃から少し変わっていました。
小学生の頃、ガールスカウトで大阪・西成の公園へ炊き出しに行っていました。
みんなは
「どうぞ。」
と言って食事を渡します。
でも私は、
「お話ししませんか。」
と声をかけていました。
なぜここにいるのだろう。
何があったのだろう。
それが知りたかったからです。
今思えば、
私は出来事ではなく、
その背景を見ようとしていたのだと思います。
社会人になってからも同じでした。
園芸会社で働いていた頃、
昨日100円だったカスミソウが、
今日は300円で売られていました。
周りの人は、
「今日は高いね。」
と言います。
でも私は、
「なぜ300円になったのだろう。」
と考えていました。
また、
観葉植物のレンタルでは、
「何回貸し出せば利益が出るのだろう。」
と考えていました。
花そのものより、観葉植物そのものより、
利益が生まれる仕組みの方が気になっていたのです。
今なら、その理由がわかります。
私は昔から、
出来事よりも、その奥にある仕組みを見る癖
がありました。
- 売上が下がる。
- 利益が出ない。
- 人が辞める。
これらは目に見える出来事です。
でも私は、
「その出来事を生み出しているものは何だろう。」
と考えてしまいます。
そこで、私は一枚の木を使って考えるようになりました。

木を見ると、
最初に目に入るのは葉っぱです。
でも木を支えているのは、
葉っぱではありません。
枝があり、
幹があり、
根があり、
土があります。
私は経営も同じだと思っています。
売上や利益、人手不足といった目に見える出来事は、
木でいえば葉っぱです。
その奥には、
繰り返し起きているパターンがあり、
さらにその奥には構造があります。
そして、一番深いところには、
その会社や人が大切にしている考え方があります。
私は相談の場で、
いつもこの木を探しています。
目の前の問題だけを見るのではなく、
その奥にある構造を見る。
それが、
私の仕事です。
だから私は、
自分の仕事を
「見えない構造を見えるようにする仕事」
と呼んでいます。
次回は、
この木の一番上にある
「葉っぱ」
についてお話ししたいと思います。
私たちは、なぜ葉っぱばかり見てしまうのでしょうか。

