葉っぱだけを見ていると苦しくなる

前回、私は木の話をしました。
葉っぱ、枝、幹、根、そして土。
私たちが最初に目にするのは葉っぱです。
経営で言えば、
- 売上が下がった。
- 利益が出ない。
- 人が辞めた。
- 利用者が増えない。
といった目に見える出来事です。
相談の場でも、最初に出てくるのはこうした言葉です。
しかし私は、葉っぱだけを見ていると苦しくなると思っています。
なぜなら、葉っぱは結果だからです。
例えば、
「値上げできません」
という相談があります。
理由をお聞きすると、
- お客様が離れてしまうから。
- 競合より高くなってしまうから。
- 申し訳ないから。
という言葉が返ってきます。
でも、実際にお話を聞いていくと、
価格の問題ではないことがあります。
ある会社では、
商品そのものに問題はありませんでした。
むしろ品質は高く、
お客様にも喜ばれていました。
しかし、その価値が言葉になっていなかったのです。
だから価格だけが比較されていました。
つまり、
「値上げできない」
という葉っぱの奥には、
「価値が伝わっていない」
という別の問題がありました。
また別の会社では、
「忙しいのに利益が残らない」
という相談がありました。
これもよく聞く言葉です。
忙しい。
注文も入っている。
社員も頑張っている。
それなのに利益が残らない。
ここでも葉っぱだけを見ると、
もっと売上を増やそう、
もっと頑張ろう、
という話になりがちです。
でも実際には、
商品の数が多すぎたり、
利益の少ない仕事に時間を使いすぎていたりします。
つまり、
「利益が残らない」
という葉っぱの奥には、
別の理由が隠れているのです。
私は相談を受けると、
いつも違和感を探しています。
話を聞いていて、
どこか引っかかるところがある。
説明はつくけれど、
何かがしっくりこない。
その違和感が、
葉っぱの奥を見る入口になります。
なぜなら、
本当の原因は葉っぱに書かれていないからです。
葉っぱは結果です。
そして結果だけを追いかけると、
問題は次々と姿を変えます。
売上が下がったと思ったら、
今度は人手不足。
人手不足が解決したと思ったら、
今度は利益不足。
利益が出たと思ったら、
今度は品質の問題。
まるでモグラ叩きのようです。
だから私は、
葉っぱだけを見ないようにしています。
もちろん葉っぱは大切です。
葉っぱを見るから異変に気づけます。
しかし、
葉っぱだけを見ていては、
木そのものは見えてきません。
私は相談を受けるたびに、
「この葉っぱは、どこにつながっているのだろう」
と考えています。
そして、その先にある枝を探します。
次回は、その枝について考えてみたいと思います。
なぜ同じ問題が何度も起きるのでしょうか。
そこには偶然ではない理由があります。

